潜水士の安全衛生教育
潜水士の講習を行って、20年が経過しました。 もちろん、最初の頃は、過去問題を使っての簡単な講習会でした。 その環境は、ここ10年くらいで大きく変わり、 日本水中科学協会(JAUS)の代表理事でもあり、潜水業界のレジェンド 須賀次郎先生と、潜水士試験問題集を一緒に書かせていただいたことで、 様々な方面より、業務依頼が増えてまいりました。 今の時代において、潜水士試験対策講座は、 インターネットなどで無料で学習することもできるようになりました。 潜水士は、労働安全衛生法に基づく資格ですが、 その概要を広める上で、とてもよろしいことと感じています。 ですが、インターネットの世界では、誰でも色々書くことができるので、 「信頼性」に欠けてしまうこともあると思います。 ひきかえ、本としての発行は、様々な関係者も存在し、 読者様より、ご購入としての対価を頂くことになりますので、 「覚悟」と「責任」が伴うものなのです。 弊社は、そのインターネットなどでの通信教育と全く違うことがあります。 ナツメ社「一発合格!よくわかる潜水士試験完全攻略テキスト&問題集」 を使用し、 受講生に合わせた「対面講習」を行うことができることと、 「技能トレーニング」も実施することができることの2点です。 潜水士試験は筆記試験のみ。 多様な潜水方法について、技能試験を入れることは難しい問題です。 また、労働安全衛生法では、業務について安全衛生教育の規定があります。 安全衛生教育には、 ・雇い入れ時の教育 ・作業内容変更時の教育 ・特別の教育(送気員、再圧員) ・職長等の教育 ・安全衛生水準向上のための教育 ・能力向上教育 が規定されています。 このことから、潜水の実技講習については、雇い入れ時に施されます。 そのほか、従業員の人数や業種によって、安全・衛生管理者や 安全衛生推進者 などを選任し、労働災害防止に努めるよう、 様々な安全衛生教育を実施するよう規定されています。 しかしながら、 事業場で、潜水に関わる教育を施すことができる従業員が不在であったり、 潜水のリスクを、周囲が完全に理解していなかったりすることも