「青」北海道の離島 天売島 その5
ゆるキャラブームの昨今、ここ、羽幌町もキャラクターがいる。
その名も「オロ坊」で、HABOROを逆さ読みしたものに、オロロン鳥のオロを掛け合わせたネーミングとの言。写真では、甘エビの帽子をかぶっているが、他にもあるらしい。
今回のダイビングツアーは、羽幌町役場、羽幌観光協会の協力にて開催されている。基本的に天売島で潜水を行なう際は、各種書類の提出等が必要であり、勝手には潜水する事は出来ない。ただ、それらの公式な手続きを行ない、現地の許可を得られれば可能なのだ。
過去には外から船で天売島海域へ入り、密漁を行なったグループもあると、人づてに聞いたことがある。
我々ダイバーが楽しく活動する為にも、ルールやモラルを守り、密漁行為は決して許してはならないと、強く思わなければならない。
さて、今回のツアーは、観光PRも兼ねている。
北海道の離島 天売島シリーズの5話目は、天売島の食と遊を取り上げたい。
●島巡り
やはり島は50ccスクーターが気もち良い。
港にある「おろろんレンタル」では、スクーターを2000円で借りられる。
なんと、自転車はもちろん、釣りセットまでレンタルしているお店である。
島は1周約12kmと小さいので、スクーターでのんびり周るのも良いし、自転車で運動がてら周るのも良い。
見所は、赤岩展望台で海を眺めたり、ウトウの巣穴を見たりと、結構楽しい。この他、海鳥観察舎、観音崎展望台など、美しい景観を楽しむことができる。千鳥ヶ浦園地では、遠くに焼尻島を望むことができる。
●釣り
帰りのフェリーまで時間があるなら、釣りをしながらのんびり船を待つのも良いだろう。おろろんレンタルでは、1000円で、竿、餌、バケツと一式借りることができる。
港のテトラポッドの隙間に垂らすと、エゾメバル、ムラソイなど、初心者でも簡単に釣ることができた。写真の平尾くんは、実はこの日、釣りが初めて。さも自分で釣ったかのようにみえるが、実は釣ったのは彼ではない。そんな平尾くんも、最後にはエゾメバルを釣り上げていた。
●買い物とお土産
このほか、お土産屋は港に有り、干物等の海産物が安い。
また、なつかしのペナントや通行手形、提灯もあり、お土産マニアには嬉しい品揃えだ。
●食
羽幌と言えば甘エビ。
乗船地の羽幌では、えび丼がうまい。写真のヴォリュームで1100円だ。
甘みがなんとも、たまらない。ちなみに、甘エビは、南蛮エビとも言うが、正式名称はホッコクアカエビなのだ。ちなみにえび丼のてっぺんにあるのは、ボタンえびである。ボタンえびの正式名称はトヤマエビである。
天売の宿飯は、旨い。
料金や漁の状況で、内容は異なるものの、基本的に旨い。
活きたウニを食べる。残酷なようでも、基本的に食べるという事は「命を頂戴する」と言うことなのだ。新鮮なウニは、サッパリした甘みで、口の中でとけてゆく。やはり、ウニには日本酒が合う。羽幌町から南に位置する増毛町には日本最北の醸造所(明治15年創業)の「国稀酒造」があり、天売のウニとマッチする。おすすめである。
また、地元産のヒル貝を使った「ヒル貝カレー」は、海の宇宙館で戴ける。ヒル貝から出る出汁が、カレーのスパイスと混ざりあい、コクのある味わいとなっている。このほか、海の宇宙館では「あわびカレー」も販売している。是非立ち寄って欲しい場所だ。
天売産の幸を、天売島で食べる。
お取り寄せでは味わうことができない、旅ならではの楽しみに、幸せを感じる次第である。
ダイビングには様々な側面が有り、リゾートで日頃の疲れを癒すこと、様々な海のある町で自然と人間の共生について楽しみながら学ぶこと、未知の世界へチャレンジすることなど、どれをとっても、自分の人生を豊かにするものと言う事である。
先日は沖縄の多良間島にて青い海を潜りながら、島での自然と人間の共生を観て来た。水温や水中環境こそ違いがあるものの、ここ天売島でも、自然と人間の共生を見ることができた。
沖縄 多良間と、北海道 天売
根本にあるものは、何ら変わりがなかった。
まさしく、両島とも、ちいさな地球、そのものだった。
しばらく「青」に囲まれた「島」に、夢中になりそうである。
来年、天売島ツアーを企画した際は、北海道内外問わず、
是非参加いただきたい。
●今回お世話になった機関、施設
羽幌町役場羽幌町観光協会
萬谷旅館
旅館 青い鳥
天売島ウェブサイト
自然写真家 寺沢孝毅さんのウェブサイト
北海道海鳥センター
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