器材は先入観をもっちゃいけませんよ!の巻
本日2月27日(月)まで、岩手復興支援のみなさまへ向けた、潜水講習第3陣を担当させていただいておりました。
写真は先日の美国茶津海岸。
例年通り、雪深いですね。。。
でも、水温は冷たい中にも、極端に低く無く6℃
しかしながら、寒冷地には変わりが有りませんね。
みなさん、レギュレータをよ〜く見た事あります?
物によりますが、>10°という表示。
10℃を下回る水温は、寒冷地なので、それ以上の水温で使ってねと言う意味。
もちろん寒冷地対応レギュは表示がありません。
これは寒冷地対応レギュが凍結しない事を保証するものではありませんが、
凍結リスクは相当低くなっているんです。
だからといって、寒冷地対応レギュが南国で使えないか?
というと、そうでは無く、
最近のドライチャンバーが装備されているものであれば問題なし♪
※詳しくはお店におたずね下さいね♪
さて、前置きが長くなりました!
POSEIDON工藤です♪
今回は
その岩手の皆さんのトレーニング結果についてと、
おすすめドライスーツについてです!
その岩手復興支援チームは、今回のスクーバダイバーコースプラスαで潜水の技術を身につけ、潜水士の合格と共に、現場にて経験を積んで行く訳です。
なので、いつもの講習とはトレーニング内容と装備はちょっと違う訳なんですね。
プールワークではこんな感じ。
水泳項目
- 25分生存水泳(水着のみで巻き足等で立ち泳ぎ)
- 200mクロール、50mブレストでクールダウン
- 25m水平閉塞潜水
フィンワーク
- フラッターキック
- バックキック
- サイドキック
- ドルフィンキック
- Do-Se-Do 曳航
- あおり足
- ヘリコプターターン
- 水中水平バックキック
スクーバ技能
- いつものスクーバダイバーコース内容
- マスク無し水面フル装備スイミング
- マスク無し水中遊泳
- 片フィン水中遊泳
- 水中器材脱着2種類
- バディブリージングアセント(受け取る側はマスク無し)
- フル装備立ち泳ぎ5分(ドライ、BCは完全排気、手に4kg追加)
そして海洋実習。
厳しそうに見えますが、現場では自分の身は自分で守らなければなりませんので
頑張ってもらいました。
が、、、
全員身体能力が高く、最中は必死でしたが問題無くクリア。。。
終わった後「楽しかった」ですって(笑)
今後に期待ですね!!
使った道具は、水洗い。。。 つららです。
やはり、寒いですね。 みなさんほんと良く頑張ったよなぁ。。。(汗)
さて、おつぎは、おすすめドライスーツのお話。
ここからが主題にかかわるお話なのね。うん。
ドライスーツのお話なんですけれど、大きくわけると、
ネオプレーン(クロロプレーン)ドライ
シェル(ファブリックタイプ)ドライ に別れます。
寒冷地の北海道。
シェルドライは生地が薄くて、あまり好まれていませんでした。
主流はネオプレーンタイプ。
でも、僕もシェルドライを北海道で、かれこれ十数年使っていますが、
特に問題ありません。(4℃未満に60分以上はキツかったですが 笑)
何故僕はシェルドライを使うかは、色んな理由があるのですが、
一番は生地自体の浮力の増減が無いと言う所ですね!
ネオプレーンタイプは3.5mm〜5mmが主流ですが、ネオプレーンなので、潜降中には圧縮され浮力が減少し、浮上中は生地がもとに戻る訳なので、浮力も戻ります。
浮上中はドライの排気、BCの排気を行いますが、生地の浮力も水中から見ると大きくなる訳なので、5〜3mで急激に浮力が大きくなっちゃったりする訳です。
シェルドライはその煩わしさが無いので、潜降浮上の安定性が良いと感じています。
で、OSシステムズのフロントファスナードライ、MOBBY'Sのツインシェルドライと着ましたが、今はAQUA-LUNGから販売されている「WHITES フュージョンバレット」と言うドライを着ています。
どんなものかは動画を見てみて下さいね!
コアになるシェルに、伸縮素材のアウターを重ねているタイプなので、見た目はタイトに見えます。が、空気を溜めるとパンパンになるんですよ(笑)
要するに、潜降時の排気がとってもスムーズなので、なかなか沈まないと言うストレスが減るのです。
でもね、シェルタイプの保温はほぼ「インナー」によって変わるのです。
併せておすすめなのが上の動画「サーマルフュージョン」
これを中に着用して、ソックスは同じくホワイツのMK3ソックスを併せます。
なんと、シェルドライでも、北海道積丹の冬で40分、全く冷えませんでした!
それでも寒いと思う方は「ホットジェル」を予め体幹に塗ってからインナー及びドライを着用するともっと効果が上がるでしょう!!
着用すると、こんな感じです。
写真は昨年の然別湖11月。
寒い北海道。
シェルドライは寒いからやめたほうが良い。。。なんて「嘘」
先入観はいけません!!
きちんとインナーも用意すれば、シェルドライも全く問題無し!
持ち運びもかさばりません。
ちょっと「粋に」北海道でシェルドライ、着てみませんか?
もちろん夏も、インナーを薄手に代えれば、着替えもラクチンですよ。
証拠の動画がこれ。
フュージョンを着て、南国で潜っています(カッコイイ!!)
最後に、フィンのお話。
これも先入観を持ってはいけません!
上の写真は超短いでしょ?シュレッダーSARフィンと言います。
進まなさそう。。。と言う先入観はいけませんよ♪
これは、ヘリコプターレスキューや、急流のレスキュー等で使用されます。
基本は水面でレスキュースイマーが履くんですが、取り回しが楽という事で、潜水でも使う方がいらっしゃいます。(今回の講習チームがそうでした。)
ただし、使い方や特性はフィンによって様々。
なので、早速購入し、研究です。
右は、同じく短いフィン「プロモデル フォースフィン」
左が、「シュレッダーSAR」フィンです。
同じ短いフィンでも、使ってみると全然違いがわかります。
フォースフィンはダウンキックに重点を置いて作られていますので、アップキック効果は弱めです。あおり足は出来なく無いですが、スピードが出る訳でもありません。
形状から、アップキック、あおり足など、ブレードの裏で水を捉える時に滑ります。
シュレッダーSARは短くめちゃ硬いフィンです。
水面では鍛えられた方であればスピードが出ます。
水中では、水面程労力に対し推進力が上がる訳ではありませんが充分進みます。
また、あおり足や、ヘリコプターターンが行いやすいです。
なお、フォースフィンがマイナス浮力に対し、
シュレッダーSARフィンはプラス浮力ですから、ダウンキック時にパワーロスが生じますので、トレーニングが必要です。
で、同時に購入したのは、これ。
AQUA-LUNGのスーパーロケット2フィンです。
ごっついでしょ??見た目。
アシスタント時代に、スーパーロケットフィンを使っていましたが、今回の「2」は特徴がちょっと違います。
このフィン、柔らかいです。ですが、最後のひとかきまでしっかりと水を捉えます。
それと、浮力は中性です。水平バランスも取りやすく、あおり足もやりやすい。
かなり自分にはしっくりきました!!
こちらも先入観で見てはいけませんね!!
フュージョンバレット等、ドライスーツを着用した時は、
「スーパーロケットフィン2」をお勧めします!
あ、それでも、フィンは、スパイクでも陸上競技用、サッカー用、野球用等、違いがある様に、用途や環境、脚力によって、全然変わって来ます。
ヨッチは「スーパーミュー XXのほうが良いっす。」と言っていました。
僕もスーパーミューXXを持っていますが、ロケットフィンのほうがしっくり来ます。
まとめると、道具は使ってみないと解らないと言う事です。
皆様へのご質問や、お買い物のお手伝い等、ご説明をさせていただく立場ですから、
やはり、インストラクターたるもの、先入観で判断せず、
実証主義で様々な知識をインプット、アウトプットすべきなんですね。
皆様も、先入観で選んだりせず、商品知識あるダイビングプロショップのインストラクターにどんどん質問をぶつけて、楽しくワクワクするような器材をお選び下さい!
追伸:人間、どんなに気に入った物でも3ヶ月で欠点が目立ったり、飽きて来たりするらしいです!!(笑) 飽くなき探究心で器材を、、、買い換えましょう(笑)えへ!
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