「青」北海道の離島 天売島 その3


 青い海だけではない。
 天売の海は、海藻が豊かである。





 ケイマフリなどの海鳥が飛び交う中、船は島の南西方面へ向かう。
 次の潜水は海藻が生茂る場所だ。


 海藻がまとわりつき、エントリーもひと苦労。それ程に、海藻が生茂っているのだ。





 コンブをかき分け、開けたところへ出ると、そこもまた、コンブの森である。
 
 こんな経験は、最近は滅多に無い。





 海藻の森、ならではの生物達が、我々を迎えて、、、と言いたいところではあるが、生物達は、異界からの侵入者である、我々の目から逃れようと隠れている。



 これだけの藻場であれば、生物達の隠れ家も沢山あるだろう。まだまだ小さい仔魚たちが沢山泳いでいた。

 エゾアワビも、キタムラサキウニも、餌はコンブだ。
 大切な漁業資源でもあるこれらは、この天売の海に育まれ、サイズもまた格段に大きい。

 それでも、近年は、エゾバフンウニの漁獲高が減少しているという。海水温の問題なのだろうか?

 もう少し、いや、もうかなりかもしれないが、自然環境について考えるべきだろう。

 それにしても、ここ、天売島の海は、まだ豊かだ。



 今朝、漁師さんからウニを購入した。
 朝採れたてのキタムラサキウニだ。

 密漁と勘違いされるのでは?と、内心ハラハラしていたのだが、やはり海の上で、割って食べる事が、なにより旨いだろう、と、現地の心遣い、そして観光客への演出である。

 有り難く戴いた。お客様は、その身入りに「ミカンみたい」と言っていた。


 とろけるウニを堪能し、あたらめて、豊かであることの大切さを知った。

 その後、ウミガラス(オロロン鳥)の繁殖を促すためにおかれたデコイ(人形)などを眺め、島を一周する形で、天売港へ帰港したのである。





 その4へ、つづく

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